PFAとは、危機的な出来事に見舞われて、苦しんだり、助けが必要かもしれない人に、同じ人間として行う、人道的、支持的、かつ実際的な支援のことです。
国連の機関間常設委員会によるIASCをはじめ、さまざまな国際的ガイドライン、組織において推奨されています。なかでも国際的に広く支持を受け、普及もしているWHO(世界保健機関)版は、アフリカや南アジアといった地域で実際に国際緊急時支援や難民支援にあたってきたNGOなどの実務者の意見が大きく取り入れられており、精神保健の専門家のみならず幅広い職種の支援者に普及しやすく作られているという特徴があります。
世界保健機関(WHO)、戦争トラウマ財団(War Trauma Foundation)、ワールド・ビジョン・インターナショナル(World Vision International)が作成し、国連等と協力して発表した「心理的応急処置(サイコロジカル・ファーストエイド:Psychological First Aid : PFA)フィールド・ガイド」は、誰もが安全な形で心理社会的ケアを提供できるようにすることを目的に作られました。
WHO版PFAは、世界はもちろん、東日本大震災後、日本でも広く利用されています。
心理的(サイコロジカル)という言葉を使っていますが、PFAには心理的支援だけでなく社会的支援も含まれています。